薄いメッシュ材の溶接はご相談ください
薄いメッシュ材は、材質、網目、相手材との組み合わせによって、必要な溶接条件が大きく変わります。
特に、線材の溶断を防ぎながら十分な接合強度を確保するためには、実際の材料を使用し、電流・通電時間・加圧力・電極形状を調整することが重要です。
三興工業では、精密抵抗溶接による微細部品、異種金属、多様な形状の部品について、試作や小ロットから相談を受け付けています。
「薄いメッシュを金属板に取り付けたい」「メッシュが溶けてしまい条件が安定しない」「現在の接合法からスポット溶接へ変更したい」といった場合は、お気軽にご相談ください。
仕上がりが綺麗

焼けが非常に少なく、接合時の見た目が綺麗に仕上がります。
外観性が問われる製品にも適しています。
スパッタ(火花)が出ない
▼ 溶接の様子
スパッタが出ないため、部品に悪影響(スパッタの飛散によるダメージなど)を与えることなく接合することが可能です。
溶接事例
メッシュ材のプレス加工も承ります
メッシュ材のプレス加工も承ります。
金型業者様とも連携をしており、金型作成などもお客様のご要望に合わせて対応いたしますので、一貫してお任せください。

薄いメッシュ材の接合にスポット溶接が適している理由
スポット溶接は、重ねた金属材料を電極で挟み、加圧しながら電流を流すことで、材料同士の接触部分を抵抗発熱させて接合する方法です。
溶接棒やろう材などの追加材料を必要とせず、短時間で局所的に接合できるため、熱による影響をできるだけ抑えたい薄物部品や微細部品の接合にも用いられています。
薄いメッシュ材の溶接では、材料全体を加熱するのではなく、接合したい部分に熱を集中させることが重要です。
ただし、メッシュ材は一般的な板材とは形状が大きく異なります。開口部が多く、実際に電流が流れる部分が限られるため、通常の薄板溶接と同じ条件では安定して接合できないことがあります。
細い線材に熱が集中し、溶断しやすい
抵抗溶接で発生する熱量は、主に電流、電気抵抗、通電時間によって変化します。
メッシュ材は、板材と比べて相手材と接触する面積が小さく、細い線材部分に電流が集中しやすい形状です。そのため、電流がわずかに高いだけでも、必要以上に温度が上昇し、線材が溶け落ちることがあります。
一方で、溶断を防ぐために電流を下げすぎると、相手材との接合界面まで十分な熱が伝わらず、見た目は接触していても強度が得られていない状態になる可能性があります。
薄いメッシュ材では、溶断が発生する条件と、接合に必要な熱量を得られる条件との幅が狭くなりやすいため、細かな条件調整が必要です。
電極の位置によって電流の流れ方が変わる
メッシュ材には、線材が交差している部分と、開口している部分があります。
電極が線材の交点に当たる場合と、一本の線材だけに当たる場合とでは、接触面積や電流の流れ方が変わります。電極が開口部にかかってしまうと、メッシュ材を均等に加圧できないこともあります。
溶接位置が少しずれるだけで、次のようなばらつきが生じる可能性があります。
- 発熱量が変わる
- 接合面積が変わる
- 電極による押さえ方が変わる
- メッシュの変形量が変わる
- 溶接強度が変わる
量産時に安定した品質を確保するためには、メッシュの交点や線材の位置を踏まえて、溶接位置を一定に保つ必要があります。
加圧力が強いとメッシュがつぶれる
スポット溶接では、電極によって材料を加圧し、密着させた状態で通電します。
加圧力が弱すぎると、材料同士の接触状態が安定せず、スパークや接合不足が発生しやすくなります。しかし、薄いメッシュ材に対して強く加圧すると、線材がつぶれたり、網目が変形したりする可能性があります。
さらに、メッシュの線材がつぶれることで接触面積が変化すると、設定した溶接条件でも発熱量が変わってしまいます。
メッシュの形状を維持しながら安定した接触状態をつくるためには、線径や材質に合わせて加圧力を調整することが重要です。
メッシュ材と相手材の厚みが異なる
薄いメッシュ材は、より厚い金属板やフレーム、端子などと組み合わせて溶接されることがあります。
このような異厚材の組み合わせでは、薄いメッシュ側はすぐに温度が上昇する一方で、厚い相手材側には十分な熱が入らない場合があります。
その結果、メッシュ材だけが溶けてしまい、相手材との界面には十分な接合部が形成されていない状態になることがあります。
反対に、相手材へ十分な熱を入れようとして通電時間を長くすると、メッシュ材の変形や溶断が発生しやすくなります。
材料の厚みや熱伝導性が異なる場合は、電極材質や電極形状も含めて、接合界面に熱を集中させる条件を検討する必要があります。
発生しやすい溶接不良
| 発生する問題 | 主な原因 |
|---|---|
| メッシュが溶け落ちる | 電流が高い、通電時間が長い、電極先端が小さい |
| 接合強度が不足する | 電流が低い、接触不足、相手材へ熱が逃げている |
| 網目がつぶれる | 加圧力が高い、電極形状が合っていない |
| スパークが発生する | 加圧不足、材料の浮き、表面の汚れや酸化 |
| 電極が材料に付着する | 過剰発熱、電極の摩耗、電極材質が適していない |
| 強度にばらつきが出る | メッシュの位置ずれ、電極位置のずれ、表面状態の違い |
| 溶接痕が大きくなる | 電流・通電時間が過大、加圧条件が不適切 |
これらの不良は、一つの条件だけが原因とは限りません。
例えば、電流を下げて溶断を防げたとしても、接合強度が不足することがあります。電流、通電時間、加圧力、電極形状、治具を総合的に調整することが必要です。




